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ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR) 〜ネットワークオーディオにおけるセパレート化〜

 オーディオ用NASは近年、サーバー機能にUSB-DAC出力機能、CDリッピング機能などが追加され、便利で使い勝手が良い方向に発展してきました。しかしながら機能の追加は、機器内部で多くの機能が並行して動作することを意味します。複数機能の並列処理は、オーディオ的観点で言うと大きな問題をはらんでいます。 
 SONOREのネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR=ナル) RenduシリーズはNAS(=ナス)と対になる存在です。NAR RenduシリーズはNASのサーバー機能から音源ファイルを受信し、USB-DACへの音楽ストリームデータ出力に特化しています。多機能かつ便利になったNASの使い勝手をそのままに、音質に最も影響があるUSB-DAC出力部分のみをNAR Renduシリーズが担うことで、NASの機能を分散することができます。つまり、NAR RenduシリーズをNASと併用することで、NAS単体からUSB-DAC出力の音質を向上させることができるのです。
 多機能なNASからUSB-DAC出力のみをNARが受け持つことは、CDトランスポートとDACを分ける、プリアンプとパワーアンプを分けるといったセパレート思想のネットワーク版とも言えます。複合多機能であるDELA/fidataをはじめとしたオーディオ用NAS/ミュージックサーバーとNAR Renduシリーズを使うことで、ネットワークオーディオのセパレート化=高音質化ができるのです。更にRenduシリーズはDLNA/OpenHome, Roon RAATに対応しているので、導入後でも今まで使っていたコントロールアプリや音源データライブラリはそのままお使いいただけます。

ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)とは

 昨今、音源ファイル管理/送出のサーバー機能と音楽ストリームデータとして再生するレンダラー機能が一体となった製品が多くなってきました。例えばDLNAではDMS(DLNA Media Server)とDMR(DLNA Media Renderer)が一体になっているもの、RoonではRoon CoreとRoon Outputが一体となっているものです。いわゆるDELA/fidataをはじめとしたオーディオ用NASや、Roon NucleusといったROCK搭載機が当てはまります。


 これらは音源ファイル管理/送出と音楽ストリームデータ再生が一体となっており、多機能で便利ではありますが、音源ファイル送出と音楽ストリームデータ再生が同時に動作するため、負荷が高くなり、突発的なピークも発生します。
 これを解決するのが、レンダラー機能を単体化したネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)です。同様の機能を持つ製品には、海外ではレンダラーやストリーマー、国内ではネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)、ブリッジ等と様々な名称があります。
 ネットワークに接続、音源ファイルを受信、音楽ストリームデータを再生するオーディオ機器の役割を明確に定義するために、新たにネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)と名付けました。


 NAR Renduシリーズは、DLNA/Roon RAATといったネットワークオーディオプロトコルをLANポートから受け取り、USB-DACへ出力する機能に特化しています。

機能が増えれば構成は複雑になる

 ひとつの機器の中で複数の機能、ましてやオーディオ再生のリアルタイム的処理を動作させるには、高い処理能力が必要になってきます。高い処理能力をもたらすにはハードウェア構成が複雑になり、ノイズ対策が困難になりがちです。また、汎用OSではオーディオ再生とは関係のない処理のバックグラウンド動作のために、ソフトウェア構成が複雑になることで負荷がばらつき、ノイズフロアの変動が発生します。

※DLNA使用におけるNAS側CPU負荷率比較:汎用NAS単体とNAR ultraRendu併用. NAR ultraRenduを使用することで、NAS側の負荷が低下しています。

 しかし、高いノイズ、ノイズフロアの変動、これらは一般にオーディオ機器では避けなければならないことです。NASを接続しているスイッチングハブにネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)を追加すると、高いノイズ、ノイズフロアの変動を解決できるのです。

独自OS Sonicorbiter

 SONOREは早くから汎用OSの問題に着目していました。汎用OSはオーディオ再生とは無関係な機能が複数、並列して動作するため、高い処理能力を要求します。高い処理性能のために複雑化したハードウェア構成に対してノイズ対策を施しても効果的ではありません。SONOREはオーディオ再生に特化したOSを作り出すことでソフトウェアをシンプルにし、ハードウェア構成もシンプルにしようと考えたのです。そうして生まれたのが、オーディオ再生に特化した独自OS Sonicorbiterです。
 Sonicorbiterはオーディオ再生に関係のない機能を排除し、更にはカーネル(ソフトウェアとハードウェアの通信を司る部分)からチューニングすることにより、オーディオ再生に関係する諸機能:音源ファイルの受信、音楽ストリームデータの再生、USB-DAC出力の品質を汎用OSとは比較にならないほど飛躍的に高性能化させました。また、高性能化させることにより、処理能力の要求は低く抑えられ、ハードウェアのシンプル化に繋がるのです。


オーディオグレードのハードウェア構成

 ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)Renduシリーズは、サーバーと一体となった多機能なNASのUSB-DAC出力とは異なり、独自OS Sonicorbiter搭載だからこそ、シンプルなハードウェア構成を実現できています。シンプル化されたハードウェア構成の要所に超ローノイズレギュレーター、Femto Clock等のオーディオグレードパーツを使用することで、圧倒的な性能を確保できているのです。

ネットワークオーディオのセパレート化

 USB-DACをネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR) Renduシリーズに接続することで、音源ファイル管理/送出と音楽ストリームデータ再生のセパレート化が実現します。これにより、USB-DACは複雑なハードウェア/ソフトウェア構成から切り離され、オーディオ的に理想的な低ノイズでノイズフロアの変動が小さい環境で動作できるのです。
 Sonicorbiterは現在主流のネットワークオーディオプロトコル、DLNA/OpenHome、Roon RAAT等に対応しています。NAR Renduシリーズを使うには、ネットワークにNAR Renduシリーズを接続し、いままでNASやRoon ROCKに接続していたUSB-DACをNAR Renduシリーズに接続するだけで、USB-DACに音楽ストリームデータを、まさに理想的な状態で出力することができます。NAR Renduシリーズを導入しても今まで使っていたコントロールアプリや音源データライブラリはそのままお使いいただけます。操作方法などは全く変わりません。
 ソフトウェア/ハードウェアともにオーディオグレード設計を実現したNAR Renduシリーズこそ、USB-DACの真価を発揮させることができ、より豊かな音楽体験を確かなものとするのです。


 また、セパレート化はこれだけに留まりません。LANケーブル経由で伝播するノイズに対して、オプティカル・アイソレーションが有効です。

オプティカル・アイソレーション

 ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR) opticalRendu/Signature Rendu SE opticalはSFPポートを搭載しており、光LANに対応しています。LANケーブルによる通信ではパルストランスを用いて絶縁を行なっていますが、低周波、高周波ノイズを完全に取り去ることはできません。光LANを使ったオプティカル・アイソレーションでは、光ファイバーケーブルにより物理的結合を完全に切り離すことができるのです。ネットワーク上流から伝播するノイズの影響を全く受けない、ノイズフリーの状態でネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)が動作するようになるのです。

 多機能がゆえの複雑な構成をセパレート化することは従来のオーディオ機器でも行われていました。ネットワークオーディオのセパレート化はその思想を引き継ぐものです。SONOREのネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)Renduシリーズ、オプティカル・アイソレーションでは、ハードウェア/ソフトウェアの両面から理想を追求するからこそ、ネットワークオーディオの効果的なセパレート化ができるのです。
 ネットワークオーディオの効果的なセパレート化は、すなわち、USB-DACからあるがままの音楽が再生することを実現します。ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)のソフトウェア/ハードウェアのこだわりは、優れた音質に直結するのです。

対象機種