SONORE
あらゆるDACを最先端のネットワークオーディオプレイヤーに 米SONOREは同社Renduシリーズに搭載する独自OS、Sonicorbiterを現行2.8から2.9へメジャーアップデートを行います。Renduシリーズは、ネットワーク・アタッチト・レシーバー(NAR)と称する製品群です。いわゆるストリーマーのうちネットワークトランスポートに属し、ネットワークオーディオ信号を入力し、USB音声信号に変換・出力します。
RenduシリーズとUSB-DACを組み合わせることで、USB-DACをNASに直結して再生するのに対して、USB-DACをNASのノイズや複雑な処理から切り離すことができます。多機能なNASからUSB-DAC出力のみをRenduシリーズが受け持つことは、CDトランスポートとDACを分ける、プリアンプとパワーアンプを分けるといったセパレート思想のネットワーク版とも言えます。ネットワークオーディオのセパレート化=高音質化ができるのです。
Renduシリーズが安定して動作し、そしてUSB-DACを高音質に保つためには、内部で動くOSの品質が大変重要です。今回Sonicorbiter2.8からSonicorbiter2.9へメジャーアップデートするにあたり、OSとしての立ち位置に大幅な変更を加えました。主な特徴は以下の通りです。
SONOREがSonicobiter OSをリリースしたのは2013年、ネットワークオーディオの黎明期でした。当時は、ミュージックサーバーやオーディオ専用のネットワークオーディオプロトコルは存在せず、NASのDLNA機能をオーディオに活用するのが主流でした。その中で、Sonicorbiter OSはどのようなシステムであっても導入しやすいようにネットワークオーディオプロトコルにおけるサーバーに該当する機能も備えていました。ここでいうサーバー機能には、単純に音源の保存場所を参照し音源を送出する機能だけではなく、例えばBubbleUPnPや、SONORE UPnP Bridgeなど、ネットワークオーディオプロトコルを受け取り、他のものに変換して出力するブリッジ機能も含まれます。
2024年現在、OpenHome、Roon RAAT、HQ Player NAAなどの優れたネットワークオーディオプロトコルと専用のミュージックサーバーが一般的になりました。Renduシリーズに、サーバー機能を持たせる必要が無くなり、再生により特化できる環境が整ったのです。
Sonicorbiter 2.9では、サーバー機能を含む、あるいはすでにサポートが終了した以下のモジュールが順次使用できなくなります。しかしながらこれは、Renduシリーズが再生に特化し、より高品位なオーディオ再生を行うための第一歩なのです。
アップデートは、Renduシリーズのmicro SDカードを取り換えるだけで行えます。本アップデートは、Bi-Wings直販サイトのSonicorbiter2.9 micro SDカード販売ページにて、購入を行うことでお申し込みを受け付けております。
Sonicorbiterの歴史の中で今までにない抜本的な更新ということもあり、SONORE本国でのローンチ当時は相当な混乱がございました。ローンチ当初からアーリーアダプターからの度重なるフィードバックを受け、改善を行ってきました。現在では、その安定性からフランスの再生ソフトウェア・Audirvanaとの相互再生認証、「Plāys with Audirvāna」を新たに取得するほどになりました。今回、満を持して日本においてもSonicorbiter2.9のリリースを行う次第です。再生に特化したSonicorbiter2.9、そしてRenduシリーズの新たな音質にご期待ください。